滋賀の国宝建築を巡る その1:苗村神社


意外に知られていませんが、滋賀県にはたくさんの国宝建築物が存在し、
京都、奈良に次いで日本で三番目に多いのです。


今までもいくつか訪ねていますね。


延暦寺・根本中堂
石山寺・多宝堂
三井寺・光浄院客殿/金堂


このようなお寺はどうしても入るのにお金がかかりますが、
神社なら無料で愛でることができます。
というワケで、今回は国宝本殿を抱える三つの神社にお参りに行ってきました。
まず行ってきたのは竜王の苗村神社です。


苗村神社 鳥居

本殿は東西に分かれており、
西本殿の祭神は国狭槌命(クニノサヅチノミコト)、
東本殿の祭神は大国主命オオクニヌシノミコト)と・素盞嗚尊(スサノオノミコト)。


まずは西本殿から。いきなりすごい存在感の重要文化財・楼門

三間社一戸楼門入母屋造の茅葺で荘厳なこの門を見ると
神仏習合の名残が感じられますね。
ちなみに、重要文化財不動明王立像も安置されています。


そして、こちらは重要文化財・神輿庫

とてもシンプルな切妻造のこの建物、
天文5年(1536年)に正一位の神位を受けた際に、
勅使の装束召替仮殿として建てられたものだそうです。


そして、いよいよ国宝の苗村神社・西本殿

徳治3(1308)年に建てられたとされ、
三間社流造の社殿は鎌倉時代後期の特長が現れており、
檜皮葺が美しく、ついつい見とれてしまいます。
ここでまずはこの日最初の参拝。


そして、すぐに道を一本隔てた東本殿へ

こちらも重要文化財に指定されています。
建立年代は明らかではないそうですが、
その様式から室町期のものと見られています。
正徳4(1714)年には大半の部材を取り替える大修理が、
さらには昭和33(1958)年にも解体修理が行われています。


それにしても、すごい文化財建築の数々。
本当に見所が多い神社でした。

■苗村神社
滋賀県蒲生郡竜王町綾戸467
アクセス:JR琵琶湖線近江八幡駅」下車 バス 20 分 川守下車徒歩10分

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